Annual Curators Meeting 2017に参加しました

Global Shapers大阪ハブ・2017年度キュレーター(代表)として、スイス・ジュネーブで開催された Annual Curators Meeting(ACM)に参加してきました。(2017年9月8日〜11日)

今回のテーマは「TIME is now」。世界経済フォーラム(通称ダボス会議)のもと2011年に設立されたGlobal Shapers Communityは、年を重ねることにコンセプトが整理され、ネットワークも拡大。基盤がずいぶん整ったまさに今が「行動の時!」ということです。

初日は、世界経済フォーラム創設者のクラウス・シュワブ氏も講演してくださいました。活動単位が大きな組織から小さなチームへ小規模化してきていること、それに伴い働き方は創造性が重視されコワーキングが進んでいること、生まれながらにインターネットと共に成長してきた世代の割合が高まってきたこと、テクノロジーが金融や福祉など広い分野の土台となりつつあること…など、世界の変容について語ってくださいました。

特に印象に残ったのは、Identityのお話。人にはLocal, National, Globalという3つのIdentityがあるけれど、どれか1つだけでは足りなくて、全て大切にしなければならないと。Global Shapersの活動、自分自身のコミュニティデザインという仕事、いずれもLocalな内容ですが、それがGlobalの中でどのような役割を担っているのか。そんなことを考えながら日々の活動に向き合いたいと思いました。

そうして始まったACM。おもしろかったのは「Tribe」というグループの組み方です。出身国の異なる7人ほどのグループがあらかじめ組まれていて、Tribeと名づけられています。日中はメンバーそれぞれ別々のセミナーに参加しますが、朝夕はこのTribeで集まって、経験や知識をシェアします。これを4日間続けるので、Tribeメンバーとの仲が深まります。日中に3〜4個のセミナーを受けた後にTribeへ戻ってくるとホッとした安心感がある、というのも不思議な感覚でした。

TIME is now というコンセプトから、セミナーの内容も実践的なものが中心でした。全世界のハブには共通して「地域社会に貢献すること」というミッションが与えられており、その活動は非営利で行うことが条件となっています。したがってShapersは自分の仕事と並行して非営利の活動に取り組んでいますが、非営利の活動にチームで取り組むにはマネジメントが重要になります。そこで日々のコミュニケーションは具体的にどうしているのか、活動資金の捻出はどうしているのか、などの課題をセミナーを通じて話し合いました。

各ハブがどんなプロジェクトを実施しているのか、という事例共有の時間もありました。いまや日本全体で連携して取り組んでいるNEXTプロジェクトの「出前授業」ですが、Global Shapersの年次報告書にモデル事例として紹介されていました。教育分野の事例では、大学生のスキルアップや本の寄贈活動などがありましたが、高校の授業に入るというアプローチはありませんでした。モデル事例としても世界に発信していこう、と改めて思うことができました。

夜にはもちろん、懇親会があります。写真は3日目の夜。350人いるんですが、会場のすみっこで始まったダンスの小さな輪がどんどん大きくなり、最後には会場全員で踊り始めました。僕は小さな輪の時から踊っていたので、最後はヘトヘトでした笑。こうして色んな国の人たちが一緒になって踊っている様子は、平和そのものだなあと感じました。

最終日は国際連合本部でミーティング。4日間の体験やこれからのコミットメントについてシェアしました。今回特に感じたのは、モデルと言ってもらえたNEXTプロジェクトに世界中のShapersにも参加してもらいたいということです。かれらと重ねた対話から、自分や自国の利益ではなく世界を良くしていこうスタンスをひしひしと感じました。これが、Global Identityなのかなあと。そんな体験も高校生たちとシェアできる機会をつくってみたいと思います!

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