酒造で「よみがえりのレシピ」の上映会、その贅沢な時間

お仕事で通っている山口県宇部市。そこから派生した企画として、日本酒「貴」を作る永山本家酒造で開催された「よみがえりのレシピ」の上映会に参加しました。世代を越えて地域に受け継がれる在来作物をテーマとした、渡辺智史監督によるドキュメンタリー映画です。

宇部市北部の中山間部にあるこの酒造は、元々は村役場として使われていたというレトロな建物。この映画の上映会にはぴったりの雰囲気だった。ここで日本酒を試飲させていただきつつ、ちょっとした郷土料理をいただきながら映画を鑑賞するという、なんとも贅沢な時間。(と言いつつ、僕は運転があったので日本酒は雰囲気だけ味わいました・・)地域を題材としたドキュメンタリー映画を、全国各地のいろんな場所でいろんな人たちと鑑賞し語り合い、その地域の活動につなげていくという渡辺監督の狙いが、すっと腹落ちするシチュエーションだった。


よみがえりのレシピの舞台となった山形県では、その地域にしかない在来作物が160品目あるという。地域の人たちの知恵や営みを継承してきた在来作物は「生きた文化財」として貴重だけど、作物の特性や限定的な生産量といった理由から市場への流通が難しく、後継者不足により種を絶やしてしまうケースが多い。

そんな在来作物をイタリアンに活用することでよみがえらせるのが、地域の作物からユニークな料理を生み出す「アルケッチャーノ」で有名な奥田シェフだ。生産者が人生をかけて守り抜いてきた在来作物が、奥田シェフによって新たな可能性を獲得するストーリーはグッとくるものがある。よみがえりのレシピは今も自主上映を募集しているので、ぜひ上映会を開催して地域の皆さんと鑑賞してほしい。

この映画には、地元の在来作物で作られた料理をみんなで味わうシーンも多い。その場所がアルケッチャーノの場合もあればご家庭の場合もあったけど、そのどちらも羨ましくなるような光景で。どんなものを食べて生きていきたいのか、そんな根本的な問いももらえる映画だった。あともっと、自分で料理できるようにしていきたいなーと・・(現在、妻に弟子入り中)